Synopsis
大学生活が始まって数か月。
高橋悠真は、特別目立つわけでもなく、サークルにも入らず、電車で大学へ通いながらコンビニでアルバイトをする、ごく普通の大学一年生だった。
そんな悠真の日常を少しずつ変えていったのが、同じ学部で出会った森川紗奈だった。
課題をきっかけに話すようになった二人は、昼休みに一緒にご飯を食べたり、授業のあと駅まで歩いたり、近くのカフェや昔ながらの商店街に寄り道したりするようになる。
付き合っているわけではない。
けれど、気がつけば誰よりも自然に隣にいる。
そんな二人の関係が少しずつ変わり始めたのは、ある日、紗奈が「好きな人がいる」と悠真に告げたことだった。
誰なのかは教えてくれない紗奈。
「そのときまで、ちゃんと待ってて」
そう言われた瞬間から、悠真にとって今まで何気なく過ごしていた毎日が、少しずつ違って見えるようになる。
大学の講義、学食での昼休み、帰り道の電車、アルバイト、休日の寄り道。
何も起こらないように見える普通の日々の中で、二人は少しずつ相手を意識し始める。
これは、特別な才能も劇的な出来事もない。
ただ一緒に笑って、話して、寄り道をして――。
そんな「なんでもない毎日」の中で、いつの間にか大切な存在になっていた二人の、ゆっくり進む大学生活と恋の物語。
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