Synopsis
雨の降る夜、図書館の庇の下で、一人の奇妙な男と出会った。
男は二本の傘を持っていた。
一本は折り畳み傘。
もう一本は、南国の鳥をかたどった木製の柄を持つ、古めかしい黒い蝙蝠傘。
傘を持たない私に、男は言う。
「きっかり返してくれるんだったら、お貸ししてもよろしいんですよ」
見知らぬ人間から差し出された、一本の蝙蝠傘。
ただそれだけの出来事が、雨の夜を少しずつ奇妙なものへ変えていく。
図書館と雨夜を舞台にした、奇妙な味わいの短編小説。
Serialization Info
Web Novel