Synopsis
「シスフィ、悪いけど別れてほしい。君と一緒にいるの、僕は惨めに見えるんだ」
伯爵令嬢シスフィーナは婚約者フランジ伯爵令息に婚約破棄を言いつけられた。
理由はシスフィーナの天才的な手腕で得た地位と名誉への不服。惨めに思えてしまったフランジは、貴族の集まる社交場でたまらずシスフィーナを振り、恥ずかしい思いをさせてしまう。
今まで尽くしてきた意味はなんだったのか。
シスフィーナはたまらず会場を後にすると、涙でクシャクシャになった顔を隠し走る。
走る、走る、気がつくと月明かりさえ届かない森の中。湖の畔に辿り着く。
「このまま沈んでしまいたい」
生きていることに辛くなったシスフィーナは、死のうと思った。湖の底に自ら投げ出そうとした瞬間、掬い上げるように死を拒絶する腕が伸びる。
「お前、今死のうとしたな」
傲慢な態度で接する黒い瞳の男性。
シスフィーナの死を拒み、無理やり命を繋ぎ止めた俺様気質の男性。
生きることに諦めを感じているシスフィーナの事情など関係ない。男性はシスフィーナに手を差し伸べる。
生まれながらにして天才でありながら人のことを想ってしまう彼女が出会うのは、奇跡なのか。
差し伸べられた手を掴むシスフィーナを待ち受ける運命を彼女自身はまだ知らない。
※超・妄想コンテストに参加している短編になります。面白かったら、ブクマ・スターで応援してくれると嬉しいです。よろしくお願いします。
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