Synopsis

神奈川県・城ヶ島。 二十八歳の相沢澪は、潰れかけた実家の釣り船屋「しおかぜ丸」で、今日も笑って受付をしている。 そんな彼女の前に、隔週土曜日になると必ず現れる常連客がいた。 葉山に住む、四十歳の黒瀬航平。 無口で、穏やかで、必要以上に踏み込まない人。 けれど彼だけは、澪が笑顔の奥に隠している無理に気づく。 「受付でも、嫌なことは嫌でいいと思います」 さらにWebの仕事をしている黒瀬は、古びたホームページを見て言った。 「この船の良さ、初めての人には届いていません」 彼の手で少しずつ変わっていく「しおかぜ丸」。 増えていく予約。 そして、近づいていく二人の距離。 やがて、会えない土曜日に寂しさを覚えた澪のもとへ、一本の電話がかかってくる。 「澪さん。会いに行ってもいいですか」 釣りのためではない。 ただ、彼女に会うために。 潰れそうな実家の釣り船屋と、十二歳年上の無口な常連客。 城ヶ島と葉山、二つの海をつなぐ、じれじれ大人恋愛。

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Syosetu wo Yomou
Syosetu wo Yomou10/05/2026
  • Current実家の釣り船屋が潰れそうなので笑って受付していたら、葉山の常連さんに本気で愛されました