Synopsis
雨の日、傘屋のミナが拾った客は、屋根の下へ入ると嵐を呼ぶ王子だった。
「家には入れない。傘を直してほしい」
彼の黒い傘から聞こえるのは、遠い海の音。街に降る雨は、どこかの大切な水を奪っていた。
ミナは曲がった骨を直し、雨を元の場所へ返す。王子のアレンは、戸口に座って彼女の仕事を手伝う。
一緒にごはんを食べるため、隣に椅子を置くため、ふたりは街の空を修理し始める。
消えた母の傘、晴れたままの王宮、雨の底に沈んだ道。小さな傘屋から始まる、仕事と暮らしと恋の物語。
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