Synopsis
満月の夜、幼い私の前に現れた、人間離れした美しい「お兄さん」。
「どうしても抱えきれないほど苦しくなったら、満月の夜にこの番号へ電話するんだよ」
そう言い残して消えた彼のことを、私はいつしか忘れていた。
大人になり、後悔と自己嫌悪に押しつぶされそうになったある夜、ふと思い出したその番号に、震える指で電話をかける。
「この電話で話せる言葉の数は、君がこれから失うものの数だよ」
告げられた言葉に、私は絶望する。けれど、抱えていた痛みの方が、その恐怖よりもずっと強かった。
Serialization Info
Web Novel