Synopsis
侯爵夫人アリエルは、夫ベックスに離縁届を差し出した。
二人は不仲ではない。
むしろベックスはアリエルを深く愛し、大切にしていた。
アリエルもまた、かつては夫を愛していた。
けれど、二人の間には問題があった。
夫を嫌いになったわけではない。
思い出も、感謝も、心配する気持ちも残っている。
けれど――それはもう、愛ではなかった。
「愛が無くなった時、残るものはお分かりになりますか?」
愛している夫と、愛を失った妻。
十年の結婚生活の終わりに交わされる、静かな離縁の物語。
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