Synopsis
病床の母ヤチルとともに継母や異母妹から虐げられ、使用人同然に暮らす名門陰陽師・漆ノ宮家の庶子・青月。
彼女の唯一の願いは、漆ノ宮の側室であるヤチルと一緒に生きること、それだけであった。そんな青月は近頃、炎に包まれた屋敷で見知らぬ青年に抱かれ、くちづけをするという不思議な夢を繰り返し見ていた。
ある日、漆ノ宮家での会合で、陰陽寮筆頭・壱御門晴景と出会う。晴景は狼の面をつけた多くの謎に包まれる人物であった。「鬼に成った人物はその妻でも迷いなく斬る男」。使用人たちは晴景を添う噂していた。しかしある事件で晴景の面が取れ、青月は驚愕する。その素顔は、夢に現れる青年と同じだった。
さらに名門・弐白河家の嫡男友和から求婚され、母も帝都へ連れていくという約束を信じて、母を助けるために友和との婚約を受け入れる。
しかし迎えの日、ヤチルは何者かの呪いによって命を落とし、ヤチルによる封印が解かれたことから青月の身体に鬼の力が目覚めてしまう。鬼憑きと断じられた青月は父や婚約者にも見捨てられ、自らが母を殺したと思い込まされ、処刑のために陰陽寮へ送られる。鬼の力で体を何度も再生する青月を処すことができるのはもはや帝国最強の陰陽師・晴景しかいなかった。
だが、晴景は処刑場に送られてきた青月に「あなたを私の花嫁として迎えたい」と告げる。混乱した青月は鬼の力を暴走させて晴景を傷つけるが、彼は青月を責めることなく、優しく微笑み、抱きしめる。そして青月を妖たちが暮らす壱御門家へ迎え入れる。酒呑童子や玉藻の前、そして滅びた陰陽家の生き残りの使用人と共に、青月は新しい人生を歩みだす。
母を失い、生きる希望を見失った少女は、母を殺した真犯人、自らにかけられた呪いの真相、母の想い、そして夢に秘められた900年の因縁へと、帝国最強の陰陽師・晴景と共に迫っていく。
Serialization Info
Web Novel