Synopsis
休戦から二年。戦死者はまだ帰宅の途中で、肉体より死亡届のほうが速く着くこともある。
船が一隻だけの宇宙葬儀社《永遠便》に、パン工場で働く女性から依頼が届いた。父の遺体の所在確認と、最低限の保全。ただし遺体があるのは全長千二百キロ・四億トンの中央戦没者記念構造体《大提督の柩》の中で、それは明日、首都恒星で火葬される。
契約は最低料金。現地へ行き、身体があれば保全し、名前を見える状態にするところまで。帰りの燃料は含まれない。
葬儀師マイア・エンはまだ知らない。その柩の中に、名前を失った六十五万人がいることを。
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