Synopsis
王子の所有物として婚姻も外出も決められかけた伯爵令嬢クララは、たった一人で国を出て、港湾自由市リュメルの税関吏になった。一年後、「保護しに来た」と彼女を追う王子の馬車が、市門の橋へ現れる。クララは逃げも隠れもせず遮断棒を下ろし、通行税と、未申告の宝飾品に対する追徴金を請求した。王家の命令より市法が上に立つ橋上で、彼女は自分の人生を取り戻す最後の手続きを始める。素性を知っても仕事を奪わず、決断のたびに一歩後ろで支える港務長ヤンとともに、逃亡者ではなく港を守る者として生きる。
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