Synopsis
魔王が復活して数年が経ち、世の中は「真の勇者として覚醒し、魔王を討つ者」を意味する『真勇魔討』という思想が熱狂的に広がる。国が認める国選勇者、勇者を信奉する教団の教団勇者、さらには名声と富を求める自称勇者。世界はかつてないほど“勇者”であふれかえっていった。
そんな中ある小国の王子セイドリア・アークレインは、取り返しのつかないことをした。周辺国で協力して討伐予定の厄災級の魔物、
ダークカーズヒュドラを真の勇者に覚醒するためという、己の願望のために自国の兵を率いて単独討伐を強行する。
だが失敗した。派兵予定の特別訓練をした、五百の兵を失い、自身や近習が呪いを受けてしまう。そのうえさらなる過ちを犯す。
自身と近習の解呪を無理やり異母に命じ、また異母兄弟の妹のフェリネシア第三王女に強制した。
その結果、自身や近習の解呪は成功したものの、異母は死亡、妹は自身の身体に呪いを宿した『呪い姫』の堕ちてしまう。
だがこの蛮行を王太子としての権力で隠し、『選定の儀』という国中の貴族が集まる式典に参加する。
その儀式に現れたのは、ダークカーズヒュドラ討伐を反対したために激しく折檻して馘にした、近習のリョーマだった。彼は怒りに
燃えていた。それは最愛のフェリネシア第三王女がセイドリアの所為で『呪い姫』になったからだ。
それに気付かないセイドリアは、貶めるつもりで自分の後でのスキル鑑定で、リョーマが真の勇者を選び導く存在の『聖導師』の1人『月詠の導師』に覚醒したことを知る。
しかし懲りもせず今度は多勢で暴行しようと試合という形で挑むも、圧倒的なリョーマの強さで返り討ちにあう。
そして大勢の貴族の前でこれまでの悪行が暴露されてしまったのだった。
目覚めた時セイドリアは全てを失っていた。
第一王子としての王太子の地位。貴族としての特権。婚約者との破局。近習の取り上げ。
そして家族や貴族からの侮蔑、家臣やメイドからの蔑み。
こうしてどん底に堕ちた王子は領地で謹慎となった。
さてどうなるのか?
「反省だと?するかそんなもん!悪いのは俺じゃない…………たぶん…………」
はたしてこのクソ王子がやり直せるのか?
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