Synopsis

【本作は漫画原作コンテスト応募作品です。五話までとなります】 魔法こそ最高の医療とされる世界。名門魔法医家系の令嬢クロエ・ロシュフォールは、生まれつき魔力を生み出す《魔核》を持たない“欠陥品”だった。 「救える命だけを救う」という父の考えに反発して家を飛び出した夜、魔力雨に倒れ死にかけたクロエは、前世で薬剤師だった記憶と【医薬神の寵愛】を取り戻す。そして彼女を救ったのは、「命には値段がある」と笑う謎の少年レオンだった。 莫大な治療費の代わりに連れていかれたのは、人体の切開も臓器への介入も禁じられた世界で、魔法では救えない患者を治療する地下医療ギルド《蛇神の杖》。 魔法を使えない新人薬師と、命に値段をつける腹黒ギルドマスター。正反対の二人は、異端の仲間たちと共に、魔法から見捨てられた命へ手を伸ばしていく。 【キャラクター】 ■クロエ=ロシュフォール 年齢:17歳 本作の主人公。名門魔法医家系ロシュフォール家の令嬢でありながら、生まれつき魔力を生成する臓器《魔核》が形成されていない《魔力欠乏症》を患っている。そのため魔法を一切使えず、魔法医の家に生まれながら「欠陥品」と見なされてきた。 黒に近い焦げ茶色の長い髪と、灰色がかった琥珀色の瞳を持つ。色白で華奢。普段は白衣の上からロシュフォール家の紋章入りケープを羽織り、薬草や薬剤、銀の注射器などを収めた医療箱を持ち歩いている。 冷静で理知的。一見すると感情を表に出しにくいが、患者を目の前にすると放っておけない。「救える者だけを救えばいい」という考えを嫌い、「可能性が残っているなら諦めるべきではない」と考える。一方で、自分に魔力がないことには強い劣等感を抱えている。 前世は別世界の薬剤師。転生後はその記憶を失っていたが、家出した夜に魔力雨による発作で死にかけたことで記憶を取り戻す。同時に、医療行為そのものを補助する特殊能力【医薬神の寵愛】が覚醒。診察精度や薬効などを段階的に高められるが、能力だけで患者を治せるわけではなく、あくまでクロエ自身の知識、観察、判断が前提となる。 一人称は「私」。普段は落ち着いた口調だが、患者を見捨てようとする相手には強く反論する。 代表的な言葉は、 「可能性が残っているなら、私は諦めたくない」 「だったら、別の方法を探せばいい」。 ■レオン=アルバレスト 外見年齢:18歳 実年齢:不明 地下魔法医療ギルド《蛇神の杖》の創設者にしてギルドマスター。 身長160センチほどの小柄で中性的な少年。淡い茶色の髪は光によって金色にも見え、金の混じった灰色の瞳を持つ。黒いフード付きローブを愛用し、常に柔らかな笑みを浮かべている。 飄々として人をからかうことを好み、「命には値段がある」と公言する拝金主義者。クロエを救った直後にも高額な治療費を請求し、払えないと分かっていながら《蛇神の杖》で働かせる。 しかし実際には、助けられる患者を金がないという理由だけで見捨てることができない。金銭を理由にすることで、自分の善意を隠している人物でもある。 国内でも屈指の魔力量を持ち、空間収納魔法を応用して手術室から菌、毒、異物などを排除し、無菌状態に近い環境を作り出すことができる。 幼い頃、莫大な魔力量を理由に“聖女適合候補”として拘束され、人体実験同然の扱いを受けていた。その経験から表社会の「正しい医療」や「神の救済」を信用していない。 クロエを最初は「面白そうな拾い物」と考えていたが、彼女が患者を救う姿を見るうちに次第に執着していく。ただし本人は恋愛感情を認めず、「投資」「商品価値」「借金」などの言葉で誤魔化す。 一人称は「僕」。口調は柔らかく、危険な場面でも余裕を崩さない。 口癖は、 「命には値段がある」 「その手術料、いくらになると思う?」 など。 ■アドルフ=ロシュフォール 年齢:42歳 クロエの父。王立魔法医療院首席魔法医にして、高位再生術式を操る王国最高峰の魔法医。 短く整えた黒髪にはわずかに白髪が混じり、鋭い琥珀色の瞳を持つ長身の男性。紺黒の魔導医師コートと、王家から与えられた勲章を身につけている。 極端な合理主義者で、「救える命だけを確実に救う」ことを医療の正義とする。限りある魔力を助かる可能性の低い一人へ使い、多くの患者を救えなくなることを最も嫌う。 しかし若い頃は、身分や金に関係なくすべての患者を救おうとした理想主義者だった。ある時、妻に勧められて平民の少年へ大量の魔力を使い命を救うが、その直後に事故で妻や大勢が瀕死となる。一人を救うために魔力を使い果たしていたアドルフは最愛の妻や大勢を救うことができず、それ以来「救う命を選ぶ」という思想へ変わった。 クロエが医療に関わることを否定するのも、単なる嫌悪ではない。かつての自分と同じ理想を抱く娘が、自分と同じ後悔をすることを恐れている。 一人称は「私」。無駄のない断定的な話し方をする。 代表的な言葉は、 「救える命を確実に救う。それが医療だ」 「力のない善意は、人を殺す」。

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Kakuyomu
Kakuyomu09/04/2026
  • Current蛇神の杖《スネークロッド》