Synopsis
地方都市のAMラジオ局「真夜中放送局」――通称マヨハケ。 午前0時の放送が始まると、そこには人間以外のリスナーが集まってくる。
怪異は、人に語られた分だけ存在できる。語られなくなった怪異は、雑音になって消える。 この局は、消えかけた怪異たちの「語り」を預かる、最後の電波塔だった。
新任パーソナリティの朝凪湊は、元声優志望の、ただ聞き上手なだけの青年。 今夜も届く奇妙なお便りと電話。就活に悩む送り狼、推し活に勤しむ河童、離婚危機の件(くだん)。 湊の仕事は、彼らに「語ってもらう」こと。それだけで、怪異は生き延びられる。
だがある夜、湊は知る。毎晩0時0分に届く、宛名なしの白紙のFAX。 それは、五年前に生放送中に失踪した前任者――この局が抱える、一番長く雑音になりかけている「人間」の声だった。
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