Synopsis
「先輩、少しだけモデルになってもらえませんか」
高校一年生の水瀬美月は、絵を描くことが好きだった。
丁寧。でも、何を描きたいのか分からない。
中学時代にそう評された美月は、高校でも答えを見つけられないまま、美術部で絵を描き続けていた。
そんな美月の前に現れたのが、一学年上の成瀬奏多。
ひょんなことから彼をモデルに絵を描き始めた美月は、いつしか気づく。
奏多を描くときだけ、自分は無意識に「青」を使っている。
窓際で笑う顔。
ふと遠くを見る横顔。
サッカーボールを追いかける姿。
描けば描くほど、もっと知りたくなる。
けれど奏多には、美月の知らない過去があった。
怪我をきっかけに手放したサッカー。
口にしないまま終わった初恋。
そして秋、彼の昔を知る少女・花音が転校してくる。
自分の知らない奏多を知るたび、美月は少しずつ彼を描けなくなっていく。
私は、先輩の何を見ていたんだろう。
描きたいものが分からなかった少女が、初めて「この人を描きたい」と願うまで。
青春と初恋を、一枚の絵に重ねていく高校美術部ラブストーリー。
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