Synopsis
中学三年の時、夕暮れの河堤で、俺はそれを見た。
護岸の端から、頭が一つだけ出ていた。
顎までの黒い髪。額と目だけ。体は堤の下。
目が合った。
帰宅してから、ふと気づいた。
堤の上から水面まで、十数メートル。
足場も、船もない。
あの頭が堤の高さにあったなら——
その下には、十メートルはある胴体が続いていることになる。
何年も後、河堤が取り壊された。
業者が水を抜き、泥をさらった。
泥の中から、とても長い、つながった骨が出た。
どれくらい長かったのかは、聞かなかった。
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