Synopsis

十五歳の九条玲奈には、叶えたい夢がある。 ステージに立つこと。 もっと多くの人に名前を知ってもらうこと。 そしていつか、誰もが知る場所まで辿り着くこと。 そのためなら、少しくらい我慢するのは当たり前だと思っていた。 遊ぶ時間が減っても。 好きなものを食べられなくても。 普通の女の子と同じようには生きられなくても。 努力した分だけ結果はついてきた。 十人しかいなかった客席は、やがて何千人、何万人へと変わっていく。 玲奈はグループの中心になり、 その生き方はいつしか、後輩たちの「お手本」にまでなっていた。 けれど、同期で親友の相沢結衣だけは、ときどき玲奈に問いかける。 「それ、本当に必要なの?」 玲奈には、その意味がよく分からなかった。 自分で選んだ。 自分で頑張った。 そして、夢に近づいている。 それなら何も間違っていないはずだった。 ――自分と同じ生き方を、誰かが選ぶまでは。 夢を叶えるために、何を手放せるのか。 そして、自分で選んだ道なら、 その選択はいつだって正しいと言えるのか。 十人の客席から始まる、少女たちの十年間の物語。

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Kakuyomu
Kakuyomu09/17/2026
  • Current夢を売る少女たち