Synopsis

【起】 触れた相手の命を奪う奇病に苦しみ黒手袋で過ごす公爵レオナードは、路地裏で看板を掲げる生命触診師の没落令嬢エレナを訪ねる。出力を抑えた触診で吸魔を免れたエレナは、彼の心拍の裏に刻まれる異常な「第二の脈」を発見。毎日六時に通院する契約を結んだ二人は、調査の末、十九年前に三日分の記録が意図的に切り取られていた事実を突き止める。 【承】 夜会でワルツを踊る中、レオナードは「素手ならもっと近く感じるのに」と本音を零す。続く触診で胸部瘢痕の深部に米粒大の硬結を触知し、それが子孫を残す命脈を抑制している疑いが浮上。「子を持てぬ男と結婚できるか」と自嘲する彼にエレナは「先に治すのは公爵様です」と返し、二人は患者でなくなったらまた話すと約束する。やがて彼は治療を離れ「君の手を握りたい」と手を差し出し、エレナも応える。 【転】 エレナが無事な理由は、触診技術で術式の捕食閾値を下回っていたためだった。回復の兆しを見せる彼から「触れたいのは君だ」と告げられるが、評議会により引き離されてしまう。機密文書を調べた二人は、武門の血統を一代で絶つ国家の罠『継承適性制御計画』と硬結の除去中止記録を発見。評議会の謀略に対し、エレナは核保管術式を局所代謝低下手術へ転用する案を提示し、彼は自らの意志で命を託す。 【結】 手術で心拍の一拍を読み切り、大動脈に固着した核の剥離に成功。公開審問で首謀者を失脚させ、完治宣告により診療契約を正式終了する。母との抱擁を果たした彼は、三日後の午後六時に診療所を訪れプロポーズ。エレナも想いを告げ、同意を経て初めて唇を重ねる。半年後の舞踏会、誰にでも触れられる自由を得た彼はエレナの手を取り「触れたい人は一人しかいない」と告げる。診断の理由はいらない。エレナはただ握りたいから彼の手を握った

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Syosetu wo Yomou
Syosetu wo Yomou09/15/2026
  • Current触れればわかる令嬢と、触れられない公爵 ~呪いが効かない私だけ、毎晩その手を握ることになりました~