Synopsis

夜。私の部屋は二階の六畳間だった。
もとは納戸だった部屋で、家具もないが、妙に「人の気配」がある。誰かがまだここに住んでいるような、そんな錯覚を覚える。

寝転がったとき、不意に聞こえた。

――カラン。

押入れの中。
何かが、小さく落ちるような音。湿った木と紙の匂いが立ち込める中、私は恐る恐るふすまを開けた。

暗がりの中。
紙コップと、赤い糸。
それは、かすかに揺れていた。風もないのに、ふる、ふる……と。

その瞬間、コップの奥から、声がした。

「……やっと、見つけてくれたね」

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Alphapolis
Alphapolis09/14/2026
  • Current赤い糸電話