Synopsis
十七歳の瀬名悠真は、異世界で十五年を生き抜き、魔王を倒して現実へ帰還した。
しかし、現実では異世界へ旅立った瞬間から、ほとんど時間が進んでいなかった。
外見は十七歳のまま。所属していた汐見FCのユースにも、家族にも、日常にも戻ることができる。
ただし、彼の身体には人類を超えた力が残されていた。
誰よりも速く走れる。どれだけ動いても疲れない。常識では考えられないほど高く跳び、強く蹴ることもできる。
その一方で、十五年間触れていなかったボールの感覚は、超人となった身体に合わない。簡単なパスさえ強くなり、接触プレーでは相手を傷つけることが怖くて、肩を当てることすらできなかった。
どこへでも走れるからこそ、走りすぎて味方の陣形を崩す。
一人で相手を抜けるからこそ、仲間を使う判断が遅れる。
異世界の秘密を知るのは家族だけ。悠真は監督やチームメイトの力を借りながら、一割ずつ身体を制御し、超人的な能力をサッカーの技術へ変えていく。
ユースの国際大会、十八歳での海外挑戦、ウィングからフォワードへの転向。
目指すのはバロンドール。そして、日本代表でのワールドカップ制覇。
人類を超えた身体を持ちながら、サッカー選手としては未完成。
これは、世界を救った少年が、仲間とともにサッカーの世界一を目指す物語。
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