Synopsis

十五歳の少年エリックが神殿で授かったスキルは【記録】だった。 剣を振れるわけでもない。 魔法が使えるわけでもない。 身体能力が上がるわけでもない。 ただ、見たものや聞いたことを記録できるだけ。 紙に書けば済む程度の能力。 わざわざスキルにする価値すらない。 「……これが、僕のスキル?」 人付き合いが苦手で、目立つことを嫌うエリックは、自分には何の才能もないのだと諦める。 できるだけ人と関わらず、静かに生きていこう。 そう思っていた。 だがある日、エリックは自分の【記録】に残された内容と、世界で語られている「事実」が食い違っていることに気づく。 存在していたはずの村。 誰も覚えていない人間。 歴史から消えた出来事。 ────おかしい。 ただ記録するだけの、無価値なスキル。 そのはずだった。 【記録】を調べるほど、エリックはこの世界そのものに違和感を抱き始める。 そしてやがて知ることになる。 自分のスキルは、世界から消されたものさえ残しているのだと。 これは、自分を「使えない人間」だと思っていた少年が、世界の真実を記録しながら、少しずつ誰かに頼られる存在となり、やがて自分自身の価値を見つけていく物語。

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Syosetu wo Yomou
Syosetu wo Yomou09/13/2026
  • Current俺の【記録】だけが、世界の嘘を知っている