Synopsis
王太子アレクサンドルの婚約者となって十年。エカテリーナは未来の王太子妃として、学問を修め、国政に携わり、彼を支え続けてきた。
今夜こそ、二人の婚礼の日取りが発表される――そう信じていた。
だが夜会に現れたアレクサンドルが伴っていたのは、聖女マリアンヌ。しかも、その胸元には未来の王太子妃だけに許された王家の至宝《夜更けの雫》が輝いていた。
「今夜だけなら構わないだろう?」
「お前なら分かってくれる」
何度も聞かされてきたその言葉に、エカテリーナは静かに母の形見の首飾りを外す。
そして夜会の後、アレクサンドルは彼女へ「大切な相談」を切り出した。
十年間、理解ある婚約者であり続けたエカテリーナが、その夜に選ぶ答えとは――。
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