Synopsis
人が死ぬ七分前、その人が最後に残すはずの言葉が届く。
政府の巨大予測機械が出力する「遺言」に、誤差はない。
――少なくとも、そう言われていた。
七年前、榊彰の妻に届いた遺言は、たった三文字だった。
《逃げて》
彼女はその言葉に従って職場を飛び出し、事故死した。
以来、榊は遺言管理官として、予測機械への不正侵入を追い続けている。
そしてついに、妻の遺言を書き換えた男を地下演算室へ追い詰めた。
拳銃を向け、榊は問う。
「本来の受信者は誰だった」
表示された名前を見て、彼は言葉を失った。
七年間憎み続けた男。
七年間届かなかった妻の言葉。
そして、死ぬ七分前にしか届かないはずの、新たな遺言。
《撃つな》
完全な予測が存在する世界で、人間は予測された未来から逃げられるのか。
七分間と七年間が交差する、近未来SFミステリ。Rev.0
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