Synopsis
中堅コンサル会社に勤める大前健一郎は、仕事帰りに立ち寄った神保町の古書店で、なぜか異世界バルメリアへ飛ばされる。
そこは、商売も契約も銀行も官僚もあるのに、なぜか倫理観だけが妙に壊れている世界だった。
大前は、同じく異世界へ来た後輩コンサルタント・榎本えいみとともに、経営難に陥った酒場、行き詰まった商人、怪しい組織、どう見ても制度設計を間違えている役所など、次々と厄介な相談に巻き込まれていく。
頼りになるのは、大前が十二年間のコンサル人生で身につけた豊富なビジネス知識。
ただし、だいたいうろ覚えだった。
ブルー・オーシャン戦略。
心理学。
マーケティング理論。
組織論。
交渉術。
大前は毎回それらを微妙に間違えて適用し、榎本は毎回正しく訂正する。
「それ違います!」
しかし、なぜか結果だけは出る。
理論は外す。
人間は当てる。
再現性のない成功だけを積み重ねながら、大前たちは少しずつバルメリアという街の仕組みと、そこに生きる人々の欲望、恐怖、見栄、信用、諦めを知っていく。
これは、正しい理論を間違って使う男と、
正しい理論を知っている女が、
だいたい間違った方向から正解にたどり着く異世界経営コメディ。
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