Synopsis
深夜まで残業していた、どこにでもいる普通の会社員・山田野かか志、29歳。
ある夜、自宅で仕事のメールを確認していた彼は、異世界召喚に巻き込まれてしまう。
目を覚ました先で出会った神様から告げられたのは、
「あなたには、レベルを与えます」
――LV1000。
それがどれほど異常な数字なのかも知らないまま、かか志は異世界へ送り出される。
その世界では、レベルこそが強さを示す絶対的な基準だった。
一般人ならLV1~20。
熟練した戦士でLV30~50。
英雄級でLV150~200。
魔王級ですらLV400前後。
そんな世界において、LV1000という数字はもはや常識の範囲を超えている。
しかも、相手とのレベル差は本能的に感じ取られる。
大きな差があればあるほど、敵意や害意を抱くことすら難しくなる。
問題は――。
本人に、その自覚がまったくないことだった。
かか志はただの会社員。
召喚された時点では、身体能力も普通。
レベルが上がったからといって、勝手に超人になるわけでもない。
現地の人々がレベルアップによって能力を伸ばしていく一方、かか志は筋トレをすれば筋肉がつき、剣を振れば練習した分だけ上達する、ごく普通の人間として成長していく。
それでも、周囲から見ればLV1000。
鑑定紙に浮かぶ、その数字だけは誰にも覆せない。
「俺、普通の会社員なんですけど」
「またまた、ご謙遜を」
「いや、本当に普通です」
「……なんと謙虚な方だ」
本人の言葉は、なぜかことごとく誤解されていく。
勇者になるつもりもない。
魔王を倒すつもりもない。
世界を救うつもりもない。
ただ、できれば異世界で普通に暮らしたい。
しかし――LV1000という数字は、本人の意思とは関係なく、周囲の人々を動かしていく。
これは、最強の力で敵を蹴散らす英雄譚ではない。
**最強だと思われているだけの普通の男が、レベルに支配された異世界で「普通の生活」を目指す物語である。**
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