Synopsis
岐国後宮、膳司に勤める七品女官・棗(なつめ)の仕事は、妃たちの膳に毒がないかを己の舌と胃で確かめることだった。今日もいつも通り毒見を終えたその直後、担当したはずの茶を飲んだ宮女が毒に倒れる。疑いの目は当然、毒見役の棗へ向いた。あっという間に「毒殺未遂の犯人」として処刑台への片道切符を握らされた彼女だったが、当の本人はどこまでも冷静――というより、他人事のように飄々としていた。
「泣いたところで附子は消えませんので」
後宮の闇を統べる謎の内侍府官吏・桐霞から「三日以内に真犯人を挙げれば罪は問わない」と持ちかけられた棗は、持ち前の毒物知識と図太い神経を武器に、後宮という迷宮に仕込まれた謎を暴いていく。
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