Synopsis
永久白夜の国ソルヴェリア。極北の凍てつく大地を照らす人工太陽ソルギア――その光を、たった一人で百年間支え続けてきた聖女フィリア。
前世は過労死した日本のエネルギープラント技術者。転生してなお、二十四時間休みなく魔力を供給し続けてきた彼女の努力を、誰も知らなかった。
「フィリア、貴様との婚約を破棄する!」
王太子アルデスは、目の下の隈を「怠惰の証」と嘲り、『祈るだけで太陽が輝く』新たな聖女ユーナを称え、フィリアを無能と断じて国外追放を言い渡す。
「かしこまりました。――ただし、光は置いていきません」
人工太陽は神の恵みなどではない。彼女の膨大な魔力供給で成り立つ、巨大な『設備』だったのだ。フィリアが国境を越えれば、供給は完全に停止する。
静かに微笑み、彼女は去る。凍てつく運命を知らぬ国を後にして。
そして辿り着いた先で待っていたのは、氷血の戦神と呼ばれる竜人ヴォルグとの出会い、そして――光しか知らなかった聖女が初めて見上げる、美しい夜空だった。
搾取された全てを越えて、今、彼女は初めて自分のために生きる。
なお、国が凍ることについて苦情は受け付けません。
痛快・ざまぁ・スローライフ・恋愛――全部詰め込んだ聖女追放ファンタジー、開幕。
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