Synopsis
八年ぶりに帰ってきた日本で、二梃木悠には入院中の妹を支える金がなかった。
生活費を稼ぐため、悠は底辺ダンジョン配信のカメラマンとして働き始める。その初仕事では、最後まで画面の外にいるはずだった。
ところが、配信者の託見アイが罠にかかった瞬間、悠はカメラを地面に置いて飛び出した。腰に下げたバールで罠を破壊し、続いて現れた魔物まで一撃で沈めてしまう。
地面に置かれたカメラは、偶然にも悠の背中を捉え、その一部始終を配信していた。
『誰だよ、あのカメラマン』
『バールで倒した?』
『バールさん、強すぎるだろ』
翌朝、切り抜き動画が拡散し、底辺番組は一夜で注目の的となる。
だが悠にとって、罠も魔物も大したものではない。
彼はかつて異世界へ飛ばされ、勇者として三年かけて世界を救った。だが帰還した日本では、八年が過ぎていた。
しかも、異世界から持ち帰った「バールのようなもの」には、何でも壊したがる破壊神エクスカリバールが封じられている。
両親を亡くした悠にとって、この仕事は妹・萌の治療費を稼ぐための、ただのバイトにすぎない。
しかし、そのただのバイトはやがて、世界中の視聴者が「バールさん」を待つ、伝説の配信へと変わっていく。
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