Synopsis

王立魔導兵器研究所で働く魔道具整備士、レイル・フォード。 新型魔道具の調整は苦手。代わりに、誰も見向きもしない旧式や壊れかけの魔道具を直すことだけは得意だった。 だが、廃棄予定の自動人形を勝手に修理し、貴重な部品まで使ったことで、ついに研究所を追放されてしまう。 厄介払い同然に押しつけられたのは、千年以上前に放棄された《ヴァルグ廃迷宮》の管理権だった。 水は出ない。灯りも点かない。壁は崩れ、まともに住める場所すらない。 しかしレイルにとっては――壊れているなら、直せばいいだけだった。 廃迷宮で見つけた壊れた古代自動人形エルナを修復し、地下に封じられていた巨大作業機バルガを救い、水路を直し、厨房を直し、浴場を直し、寝室を直す。 すると、誰も来なかったはずの廃迷宮に少しずつ人が訪れるようになる。 負傷した冒険者が助けを求め、ギルドが休憩拠点として目をつけ、ついには村の農夫まで壊れた農具を持ってやって来た。 「ここ、本当に魔道具を直すのか」 「壊れてるなら見ます」 レイルは相変わらず、目の前の壊れたものを直しているだけ。 けれど彼が一つ直すたびに、誰かの暮らしが戻り、人が集まり、廃墟だった古代都市に新しい生活が生まれていく。 これは、「古い物しか直せない」と評価されなかった整備士が、捨てられたものを直しながら、自分の居場所まで作っていく物語。

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Kakuyomu
Kakuyomu08/15/2026
  • Current追放された魔道具整備士、廃迷宮で捨てられた自動人形を修理していただけなのに――人類最強の家族と要塞都市ができていた