Synopsis
「婚約を解消する。リネットと共に歩む道を選んだ」
夜会の中央で、婚約者である第三王子レオンハルトから、突然の解消を告げられた侯爵令嬢フィオナ・ラングドン。おまけに「戴冠記念式典で演奏された『祝祷の調べ』は、実は代作だったと聞いている」という、根拠のない噂まで持ち出される。
「では、疑いを晴らすのは簡単なことでございます」
フィオナは動じず、静かにそう告げた。
「今から、この場で新しい曲を作ってご覧に入れます」
反論の代わりに選んだのは、証拠ではなく、即興での証明だった。客席から即興のお題を受け取り、その場でクラヴィコードに向かい、旋律を紡いでいく。
静まり返る会場。演奏が終わった瞬間、宮廷楽団長が進み出て、彼女の作曲の癖が本物であることを証言する。
顔色を失っていく王子。
その場で今から再現してご覧に入れます。
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