Synopsis
「心まで届く歌ですね。」
彼女は僕にそう言った。
しがない歌を書き続けていた僕に、一筋の光が差した。
あの日の僕は、音楽を辞めようとしていた。
歌っても誰にも届かない。
書いても誰にも読まれない。
まるで、音のない音楽をしているみたいだった。
僕の目には、もう光がなかった。
それなのに。
僕の歌を聴いていた彼女の目には、光が差していた。
彼女は、目が見えなかった。
だから僕は、あの日初めて知った。
音楽は、目で見るものじゃないのだと。
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