Synopsis
地下ダンジョンの壁を、音の返りで測る。それが観測者・鳴海シキの仕事だ。腕は確かだが、地味だ。同時接続は十二人。朝からずっと十二人。
ある日、シキの声が、トップ配信者の命を救う。数字が跳ねた。
跳ねた数字は、彼に婚約者と、仕事と、名前を与えた。
そして、右の掌に小さな黒い点を残した。
押しても凹まない。そこだけ、何も返してこない。
それは、この世界の継ぎ目だった。
——この世界には、書き手がいる。
観られなくなったものから、順に消えていく。
Serialization Info
Web Novel