Synopsis
婚約者が聖女へ贈った恋文は、リディア自身が書いたものだった。
七年間、彼の手紙を陰で書いてきた。
役に立てることが、愛だと信じていた。
だが、二人だけの言葉まで奪われた。
抗議しても、彼は良い文章を使っただけだと言う。
さらに聖女への釈明まで、彼女へ命じる。
同じ夜、崩れかけた橋の返書も託された。
彼の信用も、橋の交渉も、彼女の名では残らない。
それでも彼女は、最後の便箋を開く。
誰かの言葉として生きてきた彼女は、そこに何を書くのだろうか。
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