Synopsis
昔々、人間たちは自分たちを怪異から守ってくれる特別な獣を「神獣」と呼んだ。
村が国になり、王朝が滅び、国境が何度も引き直されても、彼らは人間のそばに残り続けた。
現代では、そんな古き神獣たちは――国家守護霊と呼ばれている。
人気K-POPガールズグループ「ラヴィアン」のリーダー兼センター、キム・アリン。
その正体は、数千年にわたり朝鮮半島の人々を守ってきた白虎にして、大韓民国の国家守護霊だった。
彼女がアイドルになったのは、お金や名声のためではない。
ステージの上にいる間だけは、「大韓民国の守護霊」ではなく、歌とダンスが好きなただの自分でいられる気がしたからだ。
しかし、怪異との戦いの最中に仮面を砕かれ、その正体がライブ配信で全世界に知れ渡ってしまう。
能力を使って芸能界で成功したのではないかという疑惑。
メンバーやファンにまで向けられる非難。
そして、国家守護霊としての現場業務停止。
アイドルも仕事も住む場所も失ったアリンの前に、伸びきったジャージ姿のセルビア守護霊が現れる。
「よお~。ワーキングホリデーのビザも取ったし、よかったら一緒に暮らさない?」
国は守れても、買い物も洗濯もしたことがない五千歳の白虎。
生活力はあるのに、滞在費のほとんどを屋台料理に使ってしまうセルビアのイタチ。
正反対な二人の国家守護霊による、少し奇妙なルームシェア生活が始まる。
ところが近頃、どの国の伝承にも、どの民族の記録にも存在しない怪異が現れ始めていた。
それらが狙っているのは人間ではない。
国家守護霊たちの持つ、「帰属」そのものだった。
現代ファンタジー×怪異ミステリー×女性バディ×日常コメディ。
国家よりも長く生きてきた神獣たちにとって、国家とはいったい何なのか。
これは、あらゆるものを背負ってきた白虎が、何も代表しない一人の自分として生きる方法を学んでいく物語。
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