Synopsis
人と話すことが苦手な加瀬遥にとって、音声SNS「Spoon」は唯一の居場所だった。
自分の書いた台詞を誰かが読み、その声に耳を傾ける。
そんな日々の中で、遥は「ミドリ」という女性と出会う。
毎日のように自分の作品を読んでくれる、優しくて、少し無邪気な声。
遥はその声に恋をした。
やがて二人はSNSの中だけではなく、現実の言葉を交わすようになっていく。
けれど、二人を繋いでいた場所には終わりが訪れる。
数年後。
ミドリの連絡先をすべて消した遥の部屋には、彼女から貰ったいくつかの思い出だけが残っていた。
消したはずの連絡先。
捨てたはずの思い出。
そして、今も消せない声。
これは、ある声に恋をした少女の、過去と現在をめぐる物語。
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