Synopsis

苦学して国立大学に入り、返済不要の奨学金を得たことで、ようやく人並みの生活ができると思っていたのに――。走馬灯の中での良い思い出はほんの一瞬だった。まさかその程度の幸運が、死んで精算されることになろうとは、神様は不公平で狭量すぎる。  体が矮小化する感覚と歩調を合わせるように、記憶の欠落が多くなり、同時に離脱速度が増していく。  これまで人として存在していたのか、その確信もすでにない。  青く澄んだ球体はすでに残像すらなくなっていた。太陽系も銀河系も区別できなくなった頃、露出時間を長くした星空写真のように、周囲の光が点から線に変わり、最後に真っ白になる、きっとその直前だった。

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Kakuyomu
Kakuyomu08/08/2026
  • Current転生した先の国は滅びた直後だった。外れスキルの重力制御で平民から出直します