Synopsis

昔、僕の部屋には、壁のかなりの面積を使う本棚があった。 小説は出版社ごとに並べ、漫画にも自分なりの順番があった。けれど引っ越しのたびに本は重く、やがて電子書籍と配信を選ぶようになった。 便利だったし、今もそう思う。 気がつけば本棚はなくなり、好きなものはスマートフォンからいつでも呼び出せるようになった。 それでも、ときどき本棚のあった白い壁を見る。 夜にはWebで小説を書く。 投稿したはずの「完成稿」を、翌朝また開いて直す。 そんな僕が、久しぶりに一冊の紙の本を買う。

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Kakuyomu
Kakuyomu08/07/2026
  • CurrentBOOKEND THE END――本棚のない部屋で