Synopsis
百年に一度、黒い月が空を覆う年。
人々の恐怖や後悔から、世界を破滅へ導く
七つの“大悪夢”が生まれる。
教会は夢痕を持つ少女たちから、
七つの悪夢に対応する七人の救世候補を選出する。
選定式へ立つのは六人。
七つ目の席は、黒い魔力を発症して塔へ隔離された
少女・ヨルのために空けられていた。
七つの大悪夢を倒した先に与えられるという
“最後の願い”でヨルを救うため、
イノリは監察役のミコトと悪夢へ飛び込む。
イノリは目の前の人を見捨てられない。
だがその優しさは、相手が拒んでも
「本当は救われたいはず」と決めつける危うさを持つ。
罪悪感から消えようとする姉を無理に引き戻し、
笑顔を強いられた歌姫を本人の許可なく泣かせ、
イノリは善意によって何度も事態を悪化させる。
それでも彼女たちは、間違いをなかったことにせず、
自分で未来を選び直していく。
しかし、倒された悪夢は消えていなかった。
救われた人々へ戻らないよう、ヨルが密かに悪夢を食べ、
その胸には一輪ずつ黒い花が咲いていく。
ヨルはイノリの救済を守りたい。
同時に、救われた少女たちへ嫉妬し、
世界より自分を選んでほしいと願っている。
七輪の黒い花を咲かせた少女を
“終末の魔女”として処刑する秘密の儀式――七花葬。
教会は純粋な悪ではない。
過去に儀式を遅らせた結果、八千人以上が存在ごと消えた。
代案のない理想へ世界を賭けられない大人たちは、
一人の少女を犠牲にする方法を選び続けている。
世界を救うためならヨルを撃つ可能性を残すミコト。
絶対に撃たせないイノリ。
そんな二人を嫌いになっても、生きたいと願うヨル。
これは、正しい三人が同じ答えへ辿り着く物語ではない。
互いの危険な本音を知り、相手の選択を恐れながら、
それでも一緒に進むことを選ぶ少女たちの物語。
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