Synopsis
17歳の重圧と胸の万年筆。ペン先の違和感が、少女を再びあの家へ導く。
17歳になった宮下美桜は、高校の教室で周囲の「空気」に合わせる息苦しさを感じていた。
スマートフォンから流れる絶え間ない通知。自分を消して波風を立てないように生きる彼女の胸ポケットには、祖父から受け継いだ一本の万年筆があった。
誰にも言えない本音をノートに綴る時間だけが、彼女が自分自身でいられる瞬間だった。
だが、その万年筆の書き味が、ある日突然変わり始める。
滑らかだったはずのペン先が示す小さな拒絶。
美桜は弾かれたように教室を抜け出し、3年前の記憶が眠る祖父の工房を目指して走り出す。
Serialization Info
Web Novel