Synopsis

神々が滅んだ大戦の後。 世界の各地には、神の眠る墓所――神墓(しんぼ)がある。満ちる神力を汲めば人は力を得て、まれに眠る神との契約を果たした者は「神子(みこ)」として頂点に立つ。 擂鉢の街・鉢盛(はちもり)。 その最底辺で、少年「アシ」は神子の荷を担ぎ、神崩れの死骸を片付けて生きていた。神力適性はゼロ。名は「悪し」と嗤われ、飯を抜かれ、殴られ――それでも彼は毎夜、誰も読まない手帳に「底」の法則を書き溜め続けた。 そんな彼が、いじめの果てに深部へ置き去りにされ、落ちた裂け目で出会ったのは。 「試練? ……あー。じゃあ、そこの酒瓶取って」 自称・最弱の神、ナムジ。史上最も安い契約で神子になったアシは、しかし何ひとつ強くならない。嘲笑は増すばかり。 だがある夜、手帳の記録が、この駄目な神の異常さを指し示す。 「あんた――もう一柱、いけるのか」 一柱一神が絶対のこの世界で、少年だけが神々を拾い集めていく。その雑草の群れがやがて上位の神々を束ね、頂点を覆し、止まった世界の続きを創ることを――彼を踏みつけた者たちは、まだ知らない。 ――これは後に、未完成の世界を再創する「大神主(おおがみぬし)」と呼ばれる男の、誰にも理解されなかった始まりの物語である。 もっとも当人はその頃、明日の飯の心配をしていた。

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Syosetu wo Yomou
Syosetu wo Yomou08/05/2026
  • Current神墓 ―ゴミ神拾いの最弱神子、百柱の神々と世界を再創する―