Synopsis

俺は、一軍だ。 喧嘩はしたことがない。相手がいなかっただけだ。 女子とは話さない。話す必要がないからだ。 母親のことは、まあ、嫌いではない。 入学式で名前を呼ばれたとき、俺の声は裏返った。 体育館の空気が変わった。全員が、俺の存在を認識した。 体育祭では玉入れをやった。一つも入らなかった。 だが三十四個は入った。俺の玉が、空中に道を作ったからだ。 クラス劇では木の役をやった。 樹種はケヤキ。樹齢八十年。幹は南に三度傾いている。 海風だ。まっすぐ立つ木は、風を知らない木だ。 ──以上、全て本人の証言である。 『俺の伝説は、まだ始まったばかりだ。』 沼田たけしの中学三年間 全51話(番外編1話)

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Kakuyomu
Kakuyomu08/04/2026
  • Current『俺の伝説は、まだ始まったばかりだ。』