Synopsis

ボクのクラスには、雪姫と呼ばれる女の子がいる。  そんな二つ名めいたものが付けられた一番の理由は、彼女が高校全体でも特に目立つくらい、可愛い子だから。背中を覆う艷やかな黒髪、ぱっちり開いた大きな瞳、卵型の輪郭、百五十センチ少々の小柄な体格、透明感のある白い肌。どのパーツをとっても絵になりそう。  そして、その名前の由来は、彼女の名前。|如月小雪《きさらぎこゆき》という名前から雪を抜き出し、姫を追加して、雪姫。安直といえば、安直。  誰が最初にそう呼んだのかは不明だけど、ふわっとした優しい雰囲気と、誰にも汚せないような尊さも相まって、特に男子の間では密かに雪姫という呼び名が広まっている。  女子の間ではどうか? それは知らない。ボクには気軽にお喋りする女子などいないので。  なにはともあれ、ボクが如月さんと関わることなんて一生ないと思っていた。ボクは教室の片隅でホラー小説やSF小説を読む日陰者で、如月さんはクラスの人気者。高校に入学して、同じ一年B組になれたというだけで、神様に感謝する出来事だった。  それなのに、ボクの予想は、意外な形で覆されることになった。  如月さんは、霊感めいたものを持つことに悩んでいたらしくて。 「幽霊は実在するかもしれないけど、物理法則の強固さを考えると、肉体もエネルギーも持たない何かが、ボクたちに悪さをするなんてまず不可能。怖がる必要はないよ」  ボクのそんな言葉に、如月さんは興味を持った。  そして、ボクはやがて如月さんに妙に懐かれて……。

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Kakuyomu
Kakuyomu08/03/2026
  • Current幽霊を物理学で殴ったら、霊感(?)に苦しむ怖がり雪姫に懐かれすぎた。