Synopsis

現実世界では誰の視界にも入らない透明人間である「私」にとって、唯一の居場所はSNSだった。 シャッター音を消し、息を止め、コンクリートに身を横たえる。 自ら「死」を演じる『#死化粧』の写真を投稿し、無責任な「いいね」をもらうことでしか生を実感できない。 そんな「私」は、ある日SNSで神様のような存在を見つける。 アカウント名は、yuki。 彼女が投稿する『#死化粧』は、他の誰とも違っていた。過剰な演出などない、そこにただある「完璧な不在」。 言葉を発さない彼女の死体写真には、数万もの熱狂的な賞賛が寄せられていた。 彼女のように世界中から愛されたい。 承認欲求に狂った「私」は、彼女の完璧な死を真似し始めるが、寄せられるコメントは『偽物』『作り物感えぐい』という嘲笑ばかり。 「yukiだって本当は生きている偽物に決まっている。私がトリックを暴いて、本物の神に成り代わってやる」 狂気と嫉妬に駆られた「私」は、画像を極限まで拡大し、彼女の瞳に映る風景から撮影場所を特定する。 そこは、幼い頃に行った祖母の家の近くの山奥だった。 誰かが彼女を撮っている。他人の気配のない、その廃屋で。 「私」がたどり着いた先で目撃した、完璧な美しさの正体とは。 現代の歪んだ承認欲求が招く、最悪のどんでん返しホラー。

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Kakuyomu
Kakuyomu08/03/2026
  • Current#死化粧の君