Synopsis
庶民は救えた。制服は救えなかった。
わたしはベアトリス芝村。財力、美貌、家柄、判断力。天はわたしへ少々与えすぎたきらいがあるが、返却する予定はない。
ゆえに、怪獣に襲われる庶民を保護する程度は当然の責務である。
そう考えて、父から贈られた宝石を握り潰した。
結果、わたしは巨大な怪物になった。
黒い相棒クロが形成した最低限の被覆は、衣服というより公然わいせつ罪との停戦協定に近い。しかも命懸けの救助より、下水へ流されるわたしの姿の方がネットで再生されている。
現在の呼び名は「黒紐女」。
断固として不採用である。
怪獣が来る。企業ヒーローが殴り飛ばす。わたしは庶民を救う。
そして救うたび、怪物じみた身体と不名誉な切り抜きだけが増えていく。
よろしいでしょう。怪獣も、ネットも、まとめてわたしが黙らせますわ。
Serialization Info
Web Novel