Synopsis

夏の初め。 面白みのない毎日に、散歩して公園のベンチに座って人はなぜ生きているのかを考えていた。 突然、空から雫が落ちてきて、通り雨だと思い咄嗟に上を向くと、木の幹に鳴いてない蝉がいた。 やられた!おしっこだ! その途端、クスッと笑えた。それだけで、その日は良い日になった。 梅雨明けの日で、蝉を見るのは一年ぶり。あー、もう夏が来たんだな。 数日後、暑い日が続く。 また歩いていたら蝉が路の脇に落ちて亡くなってた。あの日とは違う蝉だろうが、瞬時にあの日の夏の始まりを思い出した。 もう、そんなに経ったかと。経ってないような経ったような。暑い毎日が終わって欲しいような、終わってほしくないような。 一時を共に生きた蝉に切なくなり、また生きる力をもらった夕方の帰路だった。

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Kakuyomu
Kakuyomu07/31/2026
  • Currentカクヨム短歌賞一首部門 応募作品 つまらない毎日にクスッと笑えたエピソード