Synopsis

受験を終えた三月の夜。天文部の「最後の活動」に、彼は私だけを誘った。 誰もいない避難塔の上で、ひとつのブランケットを分け合って、冷めていくコーヒーを飲む。遠くで潮騒がうたう、凪いだ海。 見上げたベテルギウスは、もう爆発しているかもしれない。 そう話す彼の声が、私は昔から好きだった。 来月、彼は東京へ行く。光の速さなら一瞬の距離が、どうしてこんなに遠いんだろう。 言えなかった言葉と、遅れて届く光の話。

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Kakuyomu
Kakuyomu07/14/2026
  • Current星の光は遅れて届く