Synopsis

「ルディア・ルシュフォード。お前との婚約を破棄する」 王太子にそう告げられた瞬間、伯爵令嬢ルディアは静かに胸元の鍵に手を添えた。 ルシュフォード家は七十年、王家に「幸運」を貸してきた。雨が一日遅れる。毒杯を偶然手に取らない。聖女と呼ばれた妹の祈りも、王家の祝福も、すべてルディアの貸与記録の上に成り立っていた。 「承知しました。では本日をもって、王家への幸運貸与契約を終了いたします」 翌朝から、王宮のすべてが少しずつ噛み合わなくなる。これは呪いではない。ただ、貸していたものを返してもらうだけの話。

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Kakuyomu
Kakuyomu07/10/2026
  • Current【完結】婚約破棄ありがとうございます。では、貸していた幸運を返していただきます