Synopsis
明治五年(一八七二年)。
新政府は全国民に戸籍を作り、
税を徴収し、
兵士を集め、
近代国家を築こうとしていた。
しかし、日本にはまだ
国家に属さない人々がいた。
山を渡り、
河原に幕を張り、
竹を編み、
魚を獲り、
土地も戸籍も持たずに生きる者たち。
――サンカ。
戸籍調査官・中村誠一は、
紀伊山地で一つのサンカ一家と出会う。
一家の長・源蔵は言う。
「山に税を払えと言うのか。」
国家と自由。
文明と漂泊。
近代日本が失った
もう一つの日本人の物語。
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