Synopsis
路地裏でひっそりと営まれる小さな店、「忘れ物屋 環」。
ここに並ぶのは、売り物ではない。誰かが失くしたもの、手放せなかったもの、想いが今も宿り続けているもの――そんな「曰くつきの品」たちだ。
店主の環は、品物に触れるだけで、そこに刻まれた記憶を視ることができる。今日も誰かが、失くしたと思っていた何かを取り戻しに、この店の鈴を鳴らす。
けれど環自身も、大切な記憶をひとつ失くしていた。
隣にはいつも、幼馴染の宵がいる。
優しく、少しだけ寂しげに笑うその人が、本当は何を抱えているのか――環はまだ、知らない。
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