Synopsis
獣人の里で、最初に異変を告げたのは塩壺だった。
干し肉小屋の床に置かれた塩壺の白い粒が、風もないのに震えている。
匂い番のミカは、井戸桶の水面、床板の震え、骨札の鳴る向き、土の匂いから、地の底を進むものが近づいていることに気づく。
それは、倒すべき獣ではない。
槍で突ける相手でもない。
地震のように、地面そのものを揺らしながら迫ってくるカイジュウだった。
だが、若い戦士たちは逃げることを恥じ、干し肉や毛皮や種袋を捨てられない者たちは避難をためらう。
ミカは鳴子札を鳴らす。
持つものは三つだけ。
子ども。
水袋。
火種。
それ以外は捨てて、南の骨なし原へ逃げる。
これは、戦士でも勇者でもない獣人の匂い番が、近づいてくる地鳴りを読み、里を逃がす話。
討伐依頼ではありません。
ただ、地鳴りが近づいているだけです。
『第十六個体観測録』関連短編ですが、本編未読でも読めます。
本編:『第十六個体観測録』
https://ncode.syosetu.com/n6732mh/
本作は、作者が世界観設定、キャラクター設定、勢力構造、物語の方向性を作成し、それらに基づく本文の下書き・推敲補助にAIを使用しています。AI出力をそのまま投稿するものではなく、作者が内容確認、設定整合性の確認、加筆修正、投稿判断を行っています。
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