Synopsis

承久元年、信濃・仁科。 領主・仁科盛遠は、元服前の二人の息子を熊野へ連れ、後鳥羽院に見出される。父にとっては栄誉だった。だが鎌倉にとって、それは裏切りの兆しだった。 承久の乱で父と兄が越中の泥に消えたあと、残された弟・盛義と母・佐和は、父を讃えることも罵ることも許されない。仁科を残すため、盛義は父の敵の秩序へ頭を下げ、佐和は危険な敗者の記憶を、子どもを神前へ返す祭りの形へ変えていく。 八百年後、長野県大町市の子供流鏑馬では、射手の子は馬を降りても地を踏まない。 名を上げて敗れた父と、名を伏せて残った子。敗者の家が、復讐ではなく生存を選ぶ歴史長編。 ※史実・軍記・系図・地域伝承を踏まえたフィクションです。

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Kakuyomu
Kakuyomu07/17/2026
  • Current地を踏まぬ子